写真から刺繍図案をつくるガイド
ドット絵メーカーを使って、写真やイラストを「実際に刺せる」図案にするためのコツをまとめました。はじめてクロスステッチの図案を自作する方でも、この順番で進めれば失敗しにくくなります。
1. 図案に向いている写真を選ぶ
刺繍はドット(1目)の集まりで絵を表現するため、細かい情報はどうしても省略されます。次のような写真ほど、仕上がりがきれいになります。
- 主役がはっきりしている:ペットの顔、花一輪、建物の正面など
- 背景がシンプル:背景がごちゃごちゃしていると、色数が背景に取られてしまいます
- 明るさの差(コントラスト)がある:逆光や暗い室内の写真は、輪郭がぼやけがちです
アップロード前にスマートフォンの編集機能で主役の周りだけに切り抜く(トリミング)と、同じ目数でも主役を大きく刺せます。
2. 目数(ドットの数)を決める
ドット絵メーカーの「1ドットの幅」は、元画像の何ピクセルを1目にまとめるかの目安です。数字を大きくするほど目が粗く(目数が少なく)なり、小さくするほど細かく(目数が多く)なります。
おおよその目数は 画像の幅(px)÷ 1ドットの幅 で見積もれます。たとえば幅1200pxの写真で1ドットの幅を20にすると、横はおよそ60目です。
はじめての作品なら、横40〜80目くらいが完成まで無理なく続けやすいサイズです。
3. 布のカウントから仕上がりサイズを計算する
クロスステッチ用の布(アイーダなど)は「カウント」で目の細かさが決まっています。カウントは1インチ(2.54cm)あたりの目数です。
仕上がりサイズは 目数 ÷ カウント × 2.54(cm) で計算できます。
- 11カウント:1目 約2.3mm → 60目で 約13.9cm
- 14カウント:1目 約1.8mm → 60目で 約10.9cm
- 18カウント:1目 約1.4mm → 60目で 約8.5cm
額やフープに入れる場合は、図案の周りに上下左右それぞれ3〜5cmの余白を足した大きさで布を用意しましょう。
4. 色数の目安
色数が多いほど写真に近づきますが、糸の準備や刺し替えの手間も増えます。「使用色数の上限」は次を目安に選んでください。
- 8〜12色:イラスト、ロゴ、はっきりした色のモチーフ。はじめての方におすすめ
- 16〜24色:ペットや人物の写真。毛並みや肌の陰影がほどよく出ます
- 32色以上:風景写真など、グラデーションを大事にしたいとき
色数を減らすと、ごく少ない目数しか使わない「ちょっとだけの色」が消えて、刺しやすい図案になります。糸色一覧で目数がとても少ない色があれば、もう一段階色数を減らしてみるのも手です。
5. 糸の本数と必要量
DMCの25番刺繍糸は、細い糸が6本より合わさっています。クロスステッチでは、これを必要な本数だけ引き抜いて使います。
- 11カウント:3本どり
- 14カウント:2本どり(もっとも一般的)
- 18カウント:1〜2本どり
糸色一覧に表示される目数が多い色ほど、多めに用意しておくと安心です。途中で糸が足りなくなると、同じ色番号でも染めロットの違いで色味が変わることがあります。
6. 図案チャートの読み方
「図案チャート」タブでは、1マスが1目を表し、マスの中の記号が糸の色を表します。記号とDMC番号の対応は、チャートの下の凡例で確認できます。
- 中心から刺し始める:布とチャートの中心を合わせると、布からはみ出す失敗を防げます
- 10目ごとの区切りで数える:大きな図案は、10×10のブロック単位で進めると数え間違いが減ります
- 印刷したチャートに印をつける:刺し終わったマスを蛍光ペンで塗ると、進み具合がひと目で分かります
7. 著作権について
自分で撮った写真や、自分で描いたイラストを使うのがいちばん安心です。キャラクターや他の人が撮った写真を図案にする場合は、私的に楽しむ範囲にとどめ、販売・配布をするときは権利者の許可を取りましょう。詳しくは利用規約をご覧ください。
最終更新日: 2026年9月30日